■皮膚や呼吸から吸収される健康の素
泉質によって異なりますが、温泉に含まれる化学成分が皮膚に付着・吸収されたり、ガス成分が肺から吸収されることで、身体の反応を正常に戻し、抵抗力を高め、治癒させる効果が期待されます。飲用では体内に吸収されることで治療効果が期待できる場合もあります。殺菌作用がある泉質では、細菌性皮膚疾患の治療にも効果があります。これらのことは化学的作用と呼ばれています。
温泉に入ると風邪をひかなくなるという話をよく聞きます。理由として「化学物質が体内に入り、免疫機能が化学物質に反応するために抵抗力が強化される」という説もあります。
■飲んで元気に。飲泉の効能
ヨーロッパでは温泉を「飲む野菜」と表現することがあるそうです。日本でも飲泉は広くおこなわれてきました。しかし最近では衛生管理の観点から「新鮮な湯を飲むために、源泉の近くに設ける」「源泉から専用の配管を設ける」「年1回の細菌類と有機物の検査」「床から80センチ以上の高さに飲み口を設ける」などの規制があり、飲泉をうたう施設は少数です。
まずは泉質と改善したい症状の相性を確認。また成分分析書には「飲泉に適するかどうか」が表記されています。飲泉することで腸から直接吸収されるので、内臓・消化器関係には効果を発揮します。また生活習慣病にも効果がある場合が多いですね。
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